エンジンが壊れてしまったJA22のジムニーです。
破損状況はエンジンの2番シリンダーの圧縮が無くなっています。
修理方法としてまず考えられるのはオーバーホールやリビルドエンジンに載せ替えですが、ここで心配になるのはこのJA22という型式のジムニーに搭載されているのはK6Aというエンジンですが、この車両の年代はこのK6Aエンジンが生産され始めた初期の頃のエンジンなので、まだ細かい改良の余地が有ったのかエンジン本体にトラブルが多く起きてしまう部分が有ります。
なのでこのエンジンのまま分解して修理をするオーバーホールや、同じ仕様のリビルドエンジンに交換しても根本的には同じ仕様なので熟成不足の部分は解決していません。
なのでいずれまた同じ様なトラブルに見舞われる可能性が消えません。
しかしこれがより熟成が進み改良された頃のエンジンになると、正しく扱っていればほとんどトラブルは起こさないほど安定したエンジンになりますが、それはジムニーでいうとJB23の7型以降辺りまで待つ事になります。
なので今回はこのJA22用のK6AエンジンはやめてJB23の9型のエンジンに載せ替える事になりました。
しかし載せ替えると言っても同じジムニーながらここまで年式が違うと制御方法や補機類に至るまで全く違う車なので簡単にはいきません。
まずはトラブルを起こしてしまったエンジンを外します。
今までお疲れ様でしたですね。
因みに外したエンジンのエキゾーストマニホールドやタービンを見ると酷いクラックです。
調子を崩したまま走っていたので異常燃焼状態だったのか周りの部品にもかなり被害が拡がっていた様です。
軽傷のうちに修復しないと他にまで甚大な被害を及ぼすといういい例ですね。
こちらが今回載せ替える予定のJB23 9型のエンジンです。
走行距離も少なめで程度も良好です。
しかし同じK6Aエンジン同士ですが見た目からして全く違う事がお分かりいただけるでしょうか。
載せ替える前にヘッドカバーパッキンやオイルクーラーのOリングなど細かいオイル漏れの定番箇所は対策しておきます。
こうしておけば長い事トラブルフリーで乗れると思います。
補機類を組み合わせて配線も整えました。
純正のままの様に見えるかもしれませんが、JB23 9型のエンジンをJA22の車体に載せる為に色々なところを作り替えています。
車体に載りました。
本来ならそのままでは載りませんし動きませんが、良い意味で何が変わったか分からないほどに自然に収まっていると思います。
エンジン制御は古めかしい純正コンピュータは廃止してフルコンLINKで制御しています。
使用している機種はG4X monsoonです。
内蔵マップセンサーなので、マップセンサー代が浮きます( ̄▽ ̄)
因みにこの車両はオートマチックトランスミッションなのです。
本来JA22はオートマの制御もエンジンのECMが行っていますが、今回そのECMはすっきり完全に撤去してしまったので制御するヒトが居ません。
しかしそれもきちんと解決済みで、何の違和感なく普通に変速して普通に走れます。
熟成の進んだ新しいエンジンをフルコンLINKで制御した事で非常にトルクフルで乗りやすい車になりました。
ATとの相性も元々のエンジンより断然良い様に感じます。
これでストレスなく長く安心して乗っていただきたいですね。
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