現行型のジムニーシエラにフルモデルチェンジしてエンジンは先代のM13型の1300ccからK15B型の1500ccに変わっています。
その2台を比較したパワーグラフですが、43シエラが61馬力程に対して74シエラは約80馬力と、排気量200ccアップにより19馬力程パワーアップしていますね。
それにより74シエラの走りの評判は先代よりも良いものになっていますが、更に良くする為に弊社ではECM書替え用のオリジナルデータを開発しました。
その書き替えたECMでパワーチェックしたところノーマルで80.2馬力、トルク11.2キロですが書き替え後は92.8馬力、トルクで12.7キロまでパワーアップしました。
NAエンジンなので低回転のトルクを上げるのはなかなか難しのですが、トルク曲線を見てもらうと分かるように全域でトルクアップしていますし、大きいところでは1.5キロ以上上がっているところもあります。
NAエンジンでのトルクというのは、排気量で凡そ100cc辺りトルク1キロと言われているので、凡そ150cc分も排気量を上げたかのような効果と言えます。
更に高回転でのトルクの落ち込みをノーマルよりも抑える事が出来ているので、結果的に馬力では高回転に行く程伸びていくエンジン特性になっています。
これは普段乗りの領域でもトルクが上がっているので運転が楽になると思いますが、高回転まで回したら更に馬力が盛り上がってくるような気持ち良いエンジン特性になっていると思います。
排気量に触れましたが、NAエンジンでのパワーアップでは排気量アップというのは非常に有効な手段です。
弊社では先代のJB43シエラのパワーアップにも取り組んでいて、フルコンを使用する事により1300ccのままでもパワーアップに成功していますが、より大幅にパワーアップさせる手段としてM18型の1800ccエンジンに載せ替えて、更にそれをフルコンLINKで制御してよりパワーアップという手段も有ります。
1500ccの74シエラと比較したグラフですが、流石に1800ccの排気量の違いから来るパワー、トルクの違いは歴然ですね。
74シエラが92.8馬力、トルク12.7キロに対して43シエラにM18エンジン+フルコンLINKでは104.7馬力、トルクで16.5キロです。
面白いのはエンジン特性の違いも読み取れるところです。74シエラのエンジンが比較的フラットなトルク特性なのでそれにより高回転に行くにつれて伸びていく馬力特性になるのに対し、43シエラにM18エンジンでは2000回転の低回転から強力なトルクを発生しています。
これは元々のエンジン特性にだけでなく、フルコンLINKの制御による燃焼効率の良さも影響しているかもしれません。
更にこの43シエラのM18換装車両では、吸排気系統のチューニングを全く行っておらず、特に排気系に関しては1300cc用のままなので容量不足により高回転付近のトルクの落ち込みへと影響が大きいと思います。
今後この辺りにも手を加えていき高回転でもトルクを上乗せできれば、最高出力含めた馬力も更に上がっていくと思われます。
その辺りも今後色々試していきたいと思いますが、それによりこのエンジンがどの様に変化して行くのか今からとても楽しみですし、ご期待いただけるととても嬉しいです。
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